Advanced Summer School on Lattice Gauge Theories(2015年8月26~28日)

日時:
2015年8月26日(水)~ 28日(金)
場所:
筑波大学 計算科学研究センターアクセス)1階 ワークショップ室

主旨

計算科学は, 現代物理学において大きな役割を担って います。また, 強い相互作用による物理現象の理解は, 格子ゲージ理論の数値的な解析により飛躍的に進んで きました。計算物理学の, 今後の更なる進展を見据え, 次世代を担う若手研究者の育成を行っていくことが 重要です。当該分野の若手研究者の育成・交流を諮るため, Summer Schoolを開催します。特に, ゲージ理論の 数値計算への応用に主眼をおき, 格子ゲージ理論や その周辺, それらに対する数値的な解析手法について, 講師の方にご講演頂きます。

講師(五十音順)

菊川 芳夫 氏(東京大学)「Lefschetz thimble上のモンテカルロシミュレーションと格子フェルミオン」 (スライドは只今準備中です)
武田 真滋 氏(金沢大学)「シュレディンガー汎関数法」 (スライド
伊敷 吾郎 氏(筑波大学)「超弦理論と行列正則化」 (スライド(pptx)

プログラム

8/26(水) 13:00-15:00 「シュレディンガー汎関数法」(前半) 武田 氏
15:00-15:30 Coffee Break
15:30-17:30 「シュレディンガー汎関数法」(後半) 武田 氏
8/27(木) 9:30-11:30 「Lefschetz thimble上のモンテカルロシミュレーションと格子フェルミオン」(前半) 菊川 氏
11:30-13:00 Lunch
13:00-15:00 「Lefschetz thimble上のモンテカルロシミュレーションと格子フェルミオン」(後半) 菊川 氏
15:00-15:30 Coffee Break
15:30-17:30 「超弦理論と行列正則化」(前半) 伊敷 氏
19:00- 懇親会
8/28(金) 9:30-11:30 「超弦理論と行列正則化」(後半) 伊敷 氏
11:30-13:00 Lunch
13:00-15:00 (予備)

懇親会

詳細については後日、参加者に連絡致します。

旅費の補助

若干ではございますが, 旅費の補助が可能です。希望の有無を申込時にお知らせ下さい。
補助を希望される場合, お早めにご連絡頂きたいと思います。

参加申込み

申し込みは, 以下のフォームをコピー, 記入の上, 齋藤(saitouh [at] ccs.tsukuba.ac.jp, [at] を@に変えてください)
までメールにてお送り下さい。【8月16日(日)締切】としたいと思います。
なお, 本スクールでは, 主な参加者として博士後期課程の学生および若手の博士研究員を想定しています。

締め切り: 8月16日(日)
申込み先: 計算科学研究センター 研究員 齋藤 華
Email: saitouh [at] ccs.tsukuba.ac.jp( [at] を@に変えてください)

—— 参加申込書 —————————————————
氏名:
所属:
職名・学年:
連絡先メールアドレス:
懇親会 [会費は3000円程度の予定] : 参加 or 不参加
旅費の補助: 希望 or 不要
—————————————————————————

宿泊

宿泊先の手配はこちらでは出来かねますので, 参加者ご自身で行って頂きたいと思います。
よろしくお願いします。ホテル等に関する情報が必要な場合には, ご連絡下さい。ご不明な点があれば, お気軽に齋藤までお問い合わせ下さい。

世話人

齋藤華(連絡責任者), 石塚成人, 大野浩史, 金谷和至, 藏増嘉伸, 谷口裕介, 山崎剛, 吉江友照

NIMS広報室との共催で「理論屋×計算屋×実験屋 座談会」を行います(6/22)

NIMSNOW特別企画
理論屋×計算屋×実験屋 座談会

日時 平成27年6月22日(月) 14:30-16:30
場所 筑波大学 総合交流会館 ラウンジ

紙とペンの人「理論屋」、手先の器用な「実験屋」、スパコンの進化とともに勢力を伸ばす「計算屋」。しかし、このイメージは真実なのか、違うのか。日頃は言うことのない、それぞれの立場の本音を、研究室から飛び出して「紳士的に」ぶつけあう。 未来の科学者達に贈る、サイエンスがもっと好きになる、サイエンスの裏事情満載の座談会です。

【座談会メンバー紹介】
小野 倫也(筑波大学 計算科学研究センター量子物性研究部門 准教授)
相澤 俊(NIMS 先端的共通技術部門 表界面構造・物性ユニット 電子顕微鏡グループ 主席研究員)
井上 純一(NIMS 先端的共通技術部門 理論計算科学ユニット 材料特性理論グループ 主任研究員)
佐久間 博(NIMS 環境・エネルギー材料部門 環境再生材料ユニット ジオ機能材料グループ 主任研究員)

※参加は無料です。
※※座談会終了後、スーパーコンピュータCOMA (PACS-IX)の見学を開催予定です(希望者のみ)。

予約制ではありませんが、事前申込をおすすめしております。
詳しくはNIMSの当該イベントページをご覧ください。
http://www.nims.go.jp/publicity/events/2015/hdfqf1000006jyey.html

第101回計算科学コロキウムを6月9日(火)14:00より行います。

第101回計算科学コロキウムを、6月9日(火)に開催します。
多数のご来聴をお願い致します。

日時:2015年6月9日(火)14:00-16:00
場所:筑波大学計算科学研究センター 会議室A
題目:MPI Communication Challenges in Irregular Data-Driven Applications
講師:Dr. Pavan Balaji, Argonne National Laboratory, USA

概要:Modern applications are increasingly moving towards an irregular data-driven computational model where how they compute and which processes they communicate with fundamentally relies on the data being processed. This results in frequent communication of small data elements with a large number of processes, ability to process such messages asynchronously and on-demand, notions of latency-hiding by leveraging very deep queues of outstanding operations and the capability to perform efficient communication when hundreds of threads try to communicate simultaneously. In this talk, I’ll first discuss some of the large computational applications at Argonne and their computational trends. Then I’ll discuss some of the optimizations that we are exploring within the MPI library to address these challenges, while looking forward to where these applications are planning to evolve to in the next few years.

世話人:朴 泰祐

[Award] Professor Yuri Aikawa received the Nishida Prize for Promotion of Geoscience 2014

Professor Yuri Aikawa received the Nishida Prize for Promotion of Geoscience 2014. The ceremony were held on May 27th, 2015 during Japan Geoscience Union (JpGU) Meeting.
The prize-winning research is “Theoretical studies on chemical evolution from molecular clouds to protoplanetary disks”.
Click here to see Professor Yuri Aikawa’s main papers and achievements.

相川祐理教授が2014年度地球惑星科学振興西田賞を受賞

筑波大学計算科学研究センターの相川祐理(あいかわ・ゆり)教授が、2014年度地球惑星科学振興西田賞を受賞し、日本地球惑星科学連合(JpGU)大会会期中の2015年5月27日に、授賞式が行われました。

受賞理由は「分子雲から原始惑星系円盤形成にいたる化学進化の統合的理論モデルの研究」。相川教授の主要論文や主な業績などはこちらをご覧ください。

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2015年度計算科学研究センター一般公開を行いました。(4/18)

科学技術週間期間中の4月18日(土)、計算科学研究センター一般公開「スーパーコンピュータを見に行こう!」を行いました。12:30~17:00の見学時間の間に、66名の方(うち高校生以下の青少年26名)にお越しいただきました。

40分間のツアーでは、まず計算科学とスーパーコンピュータについて説明をした後、川島英之講師(高性能計算システム研究部門)の解説とともに「HA-PACS」を見学していただきました。音と台数の迫力に盛り上がっていた方もいれば、「思っていたよりも小さかった」という感想もありました。

見学ツアーの後半では、稲垣祐司准教授(生命科学研究部門)による分子進化分野の研究紹介です。圧力温度が特殊な環境のみならず、筑波大学のキャンパス内でも新種の微生物が見つけられています。「生物の研究にスパコンが使われているなんて知らなかった!」という声も聞かれました。

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大田友一先生退職記念講演のお知らせ(6/20)

筑波大学 理事・副学長を務めておられた大田友一先生が、本年3月末日をもって筑波大学を定年退職されました。
下記の通り、大田友一先生の退職記念講演会と祝賀会を開催いたします。

講演会
日時:2015年6月20日(土)13:00-17:00
会場:つくば国際会議場 中ホール200

祝賀会
日時:2015年6月20日(土)17:30-
会場:つくば国際会議場 大会議室101
http://www.epochal.or.jp/

講演会では、大田先生の講演に加え、歴代教員(京都大 中村裕一教授、奈良先大向川康博教授)、
現在籍教員(亀田、北原)による計算メディア分野の研究動向解説を予定しております。

ご参加いただける皆様には、案内状をお送りしますので、郵便住所を下記までご連絡ください。

sec[at]image.esys.tsukuba.ac.jp

なお、郵送での連絡に差し障りがある場合には、上記連絡先にその旨お伝えください。
適宜対応させていただきます。

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発起人:中村裕一(京大)、向川康博(NAIST)、亀田能成、北原格(筑波大)

佐藤三久先生に計算科学研究センターフェローの称号を授与しました。

去る3月5日、佐藤三久教授(計算科学研究センター、コンピュータサイエンス専攻、情報科学類)の早期退職に伴い、同教授による最終講義「並列アーキテクチャと並列プログラミングモデルの役割」と、退職記念祝賀会が行われました。
佐藤教授はシステム情報工学研究科並びに情報学群において並列処理システム、特に並列言語とコンパイラに関する教育・研究に貢献され、また計算科学研究センターにおいて平成19年度~平成24年度の6年間に渡りセンター長を務められました。計算科学研究センターの管理運営に多大な貢献を果たすとともに、センターにおける計算科学に関する教育研究の推進により、これらの分野の発展に多大な貢献を果たしたことを理由に、計算科学研究センターから、フェローの称号を授与されました。

■筑波大学計算科学研究センター フェローの一覧
http://www.ccs.tsukuba.ac.jp/ccs_introduction/teacher/fellow

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最終講義。139名の参加者で、教室は埋まっていました。佐藤教授は最後のスライドで、次代を担う若者への言葉として、アフリカのことわざ“If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together” を贈りました。

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祝賀会。梅村雅之計算科学研究センター長から佐藤教授へ、フェローの賞状と記念品を授与。
また、センターや専攻、学類から、佐藤夫妻へお祝いの花束が贈られました。

第100回計算科学コロキウムを3月27日(金)15:00より行います。

第100回計算科学コロキウムを、3月27日(金)に開催します。
多数のご来聴をお願い致します。

日時:2015年3月27日(金)15:00-17:00
場所:筑波大学計算科学研究センター 国際ワークショップ室
題目:気象学とその応用
講師:近藤 裕昭 氏(産業技術総合研究所・環境管理技術研究部門・副研究部門長)

概要:産総研での36年間の研究をふりかえると、気象学を中心にして、大気汚染、風力発電、都市環境、原子力安全、植物生理等の分野との連携による研究を行ってきた。これらの一部を紹介するとともに、未だに解決できない根本的な課題と都市環境研究が将来どこに向かっていくのかについて私見を述べたい。

世話人:日下 博幸

2015年度計算科学研究センター一般公開を4月18日(土)に開催します。

2015年度 一般公開「新型スーパーコンピュータを見に行こう!」

2015年度計算科学研究センター一般公開を、2015年4月18日(土)に開催いたします。所要時間約40分間の見学ツアーを3回用意し、団体見学も受け付けています。

CCSopenday2015[印刷用PDF 2.32MB]

スパコンってどんなもの?スパコンで何ができるの?スーパーコンピュータ「HA-PACS/TCA」の見学と、スパコンを使った研究紹介を行います。スパコンと計算科学に関する疑問を研究者に聞いてみよう!

予約等は不要です。直接、計算科学研究センターへお越しください。

日 時:2015年4月18日(土)12:30~17:00
場 所:筑波大学計算科学研究センター 交通アクセス
ツアー:所要時間約40分
    13:00/14:30/16:00
参加費:無料。団体見学可(事前にご連絡ください)。

お問合せ:jccs [at] un.tsukuba.ac.jp (@を[at]と表示しています)

関連リンク:
第56回科学技術週間 筑波大学科学技術週間 キッズ・ユニバーシティ
4月18日、筑波大学では計算科学研究センター以外でも、特別授業や科学実験をはじめ、さまざまなイベントを開催します。「一日筑波大生」になって、科学の面白さと大学の魅力を体感しよう!

科学技術週間 SCIENCE & TECHNOLOGY WEEK

2015年3月24日
一般公開実施担当者一同

過去の一般公開はこちら

CCS-BNL Workshop on Lattice Gauge Theories 2015 (March 12-13)

CCS-BNL Workshop on Lattice Gauge Theories 2015 (CCS-BNL LGT 2015)

Date: March 12-13, 2015
Location: Workshop room, 1st Floor, Center for Computational Sciences, University of Tsukuba
Website: http://www2.ccs.tsukuba.ac.jp/people/yamazaki/CCS-BNL-LGT2015/

Local Organizing Committee
Takeshi Yamazaki (University of Tsukuba)
Yoshinobu Kuramashi (University of Tsukuba/RIKEN AICS)
Taku Izubuchi (Brookhaven National Laboraotry/RIKEN BNL Research Center)

Contact: Takeshi Yamazaki
email: yamazaki [at] het.ph.tsukuba.ac.jp

Supported by
University of Tsukuba, Center for Computational Sciences

 

理研BNL研究センターと共同で格子ゲージ理論ワークショップを開催します(2015年3月12日、13日)

2015年3月12日~13日に、理研BNL研究センターと共同で格子ゲージ理論ワークショップを開催します。
詳細は、CCS-BNLワークショップページをご覧下さい。
http://www2.ccs.tsukuba.ac.jp/people/yamazaki/CCS-BNL-LGT2015/

Date: March 12-13, 2015
Location: Workshop room, 1st Floor, Center for Computational Sciences, University of Tsukuba

Local Organizing Committee
Takeshi Yamazaki (University of Tsukuba)
Yoshinobu Kuramashi (University of Tsukuba/RIKEN AICS)
Taku Izubuchi (Brookhaven National Laboraotry/RIKEN BNL Research Center)

Contact: Takeshi Yamazaki
email: yamazaki [at] het.ph.tsukuba.ac.jp

Supported by
University of Tsukuba, Center for Computational Sciences

Collaboration workshop between Tsukuba and Edinburgh universities(March 9-10, 2015)

Annual collaboration workshop between the University of Edinburgh and the University of Tsukuba will be held at the University of Edinburgh, on 9th and 10th of March. The workshop is open to all.

Date: March 9th & 10th
Location: Higgs Room in JCMB, the University of Edinburgh
Website: https://www.epcc.ed.ac.uk/news/tsukuba-edinburgh-collaboration-workshop

児玉祐悦先生最終講義のお知らせ(3/24)

児玉祐悦教授(計算科学研究センター、コンピュータサイエンス専攻、情報科学類)の早期ご退職に伴い、同教授による最終講義が下記の通り開催されますのでご案内させて頂きます。
参加登録は必要ありません。当日、直接教室へお越し下さい。多くの方のご参加をお待ちしております。

日時:3月24日(火)13:45~15:00
場所:総合研究棟B棟0110
講義題目:「並列計算機アーキテクチャとFPGA」

佐藤三久先生最終講義・退職記念祝賀会のお知らせ(3/5)

筑波大学に長年貢献して来られました、佐藤三久教授(計算科学研究センター、コンピュータサイエンス専攻、情報科学類)の早期ご退職に伴い、同教授による最終講義・退職記念祝賀会が下記の通り開催されますのでご案内させて頂きます。

最終講義

日時:平成27年3月5日(木) 第6時限(16:45~18:00)
場所:3A402教室(3A棟地図) ※筑波大学までのアクセス
講義題目:「並列アーキテクチャと並列プログラミングモデルの役割」

退職記念祝賀会

 ・日時:2015年3月5日(木) 19:00~21:00(受付開始:18:30)
 ・場所:オークラフロンティアホテルつくば 3階 ジュピター
 ・参加費:10,000円(一般)、8,000円(学生)

佐藤教授はシステム情報工学研究科並びに情報学群において並列処理システム、特に並列言語とコンパイラに関する教育・研究に貢献され、また本学計算科学研究センターにおいて平成19年度〜平成24年度の6年間に渡りセンター長を務められました。
この度、同教授は本学を早期退職され、本年4月より理化学研究所・計算科学研究機構(神戸)において次世代スーパーコンピュータである「ポスト京」コンピュータの開発副責任者として計算機開発に専任されることになりました。本学を早期に退職されることは残念でなりませんが、先生のこれまでのご貢献に感謝すると共に、先生の新たなチャレンジの成功を祈念し、多くの方に最終講義にご参加頂ければと思います。

Webでの登録は締め切りました。最終講義、退職記念祝賀会ともに当日受付も行います。

——-
筑波大学システム情報工学研究科
ハイパフォーマンスコンピューティングシステム研究室一同
(本件に関するお問い合わせは sankyu-final[at]hpcs.cs.tsukuba.ac.jp までメールにてお願いします)

平成26年度 年次報告会(2015年2月24日)

日時:2015年2月24日(火) 9:00~19:00
会場:筑波大学計算科学研究センター1F 国際ワークショップ室

計算科学研究センター 平成26年度年次報告会を行います。
どなたでもご参加いただける公開の報告会ですので、ご興味のある方はご参加ください。

プログラム

(*は研究部門長・分野リーダー)

セッション1(9:00~10:30 座長:中務 孝)

9:00 朴 泰祐*(高性能計算システム研究部門)
9:15 根村英克(素粒子物理研究部門)
9:30 建部修見(高性能計算システム研究部門)
9:45 吉川耕司(宇宙・原子核物理研究部門)
10:00 吉江友照(素粒子物理研究部門)
10:15 梅村雅之*(宇宙・原子核物理研究部門)

セッション2(10:45~12:00 座長:川島英之)

10:45 天笠俊之(計算情報学研究部門)
11:00 北川博之*(計算情報学研究部門)
11:15 佐藤三久 (高性能計算システム研究部門)
11:30 松枝未遠(地球環境研究部門)
11:45 田中博*(地球環境研究部門)
12:00 谷口裕介(素粒子物理研究部門)

(12:15~13:00 昼食)

セッション3(13:00~14:15 座長:松枝未遠)

13:00 多田野寛人 (高性能計算システム研究部門)
13:15 北原 格(計算情報学研究部門)
13:30 亀田能成(計算情報学研究部門)
13:45 川島英之(高性能計算システム研究部門)
14:00 寺崎 順(宇宙・原子核物理研究部門)

セッション4(14:30~15:45 座長:多田野寛人)

14:30 石塚成人 (素粒子物理研究部門)
14:45 高橋大介(高性能計算システム研究部門)
15:00 藏増嘉伸* (素粒子物理研究部門)
15:15 中務 孝*(宇宙・原子核物理研究部門)
15:30 Alexander Wagner(宇宙・原子核物理研究部門)

セッション5(16:00~17:15 座長:重田育照)

16:00 日下博幸 (地球環境研究部門)
16:15 仝 暁民 (量子物性研究部門)
16:30 稲垣祐司*(生命科学研究部門)
16:45 庄司光男(生命科学研究部門)
17:00 橋本幸男(宇宙・原子核物理研究部門)

セッション6(17:30~19:00 座長:Alexander Wagner)

17:30 矢花一浩*(宇宙・原子核物理研究部門)
17:45 前島展也(量子物性研究部門))
18:00 重田育照*(生命科学研究部門)
18:15 児玉祐悦(高性能計算システム研究部門)
18:30 森 正夫(宇宙・原子核物理研究部門)
18:45 小泉裕康(量子物性研究部門)

松枝助教にWMO(世界気象機関)から感謝状が贈られました。

松枝未遠助教に対し、世界気象機関(WMO)から感謝状が贈られました。感謝状はWMOが行ってきた国際研究プロジェクトTHORPEXへの著しい貢献があった人物に贈られ、TIGGEデータを利用したアンサンブル予報や予測可能性に関する論文を多数発表してきたこと、TIGGE Museumの公開によりTIGGEデータの利用促進を行ってきたことが評価されました。
特に、TIGGE Museumで公開されている顕著現象発生予測プロダクトは、英国気象局に導入され、今後はTHORPEXの枠組みを超えて、主に発展途上国の天気予報支援などに利用されます。

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関連情報

THORPEX(THe Observing System Research and Predictability EXperiment )
公式サイト http://www.wmo.int/pages/prog/arep/wwrp/new/thorpex_new.html

TIGGE(THORPEX Interactive Grand Global Ensemble): THORPEXの下に3つあるプロジェクトの1つ。
公式サイト http://tigge.ecmwf.int/

TIGGE Museum
公式サイト http://gpvjma.ccs.hpcc.jp/TIGGE/

京都大学防災研究所災害気候研究分野|榎本准教授に世界気象機関から感謝状
http://www.dpac.dpri.kyoto-u.ac.jp/2014/12/10/certificate_of_appreciation_thorpex.html
THORPEXと感謝状について、より詳しい内容が書かれています(貢献内容は松枝助教と異なります)。

高詳細な遠赤外線全天画像データを公開 -赤外線天文衛星「あかり」の新しい観測データを研究者が利用可能に-

掲載情報:アストロアーツ(1/15)、サイエンスポータル(1/16)

プレスリリース

高詳細な遠赤外線全天画像データを公開
-赤外線天文衛星「あかり」の新しい 観測データを研究者が利用可能に-

発表のポイント

  • ◆赤外線天文衛星「あかり」が行った全天の観測データを用いて、新しい全天の遠赤外線画像を作成し、世界の研究者が利用するためのデータベースとして公開しました。
  • ◆従来の遠赤外線の全天画像と比較して解像度が4~5倍向上し、観測波長もより長い波長に広がった画像データが利用できるようになりました。
  • ◆遠赤外線は星や惑星の誕生の現場や活発な星形成活動を行っている銀河や遠方銀河を調べるために重要な波長帯です。今後、天文学のさまざまな分野での利用が期待されます。

概要

遠赤外線は、星・惑星系誕生の過程を知るために鍵となる波長帯です。星を作る素となる星間物質(星の間にあるガスやダスト)の分布を知ることができ、その内部で星が生まれる様子をくわしく調べることができるからです。

東京大学大学院総合文化研究科の土井靖生助教らのグループは、赤外線天文衛星「あかり」のデータから、全天の遠赤外線画像データを作成しました。完成したデータを、世界中の研究者が利用できるようにインターネットを通じて公開しました。 今回完成したデータは、これまで利用されてきた遠赤外線全天画像と比較して解像度を4~5倍向上させ、観測波長もより長い波長に広げています。

この画像データは、星間物質の温度や分布を正確に測定したり、星間物質から星が作られ始める様子をくわしく調べたり、星間物質の背後に埋もれた宇宙背景放射の強さの分布を正確に測定するなど、天文学の非常に広い範囲の研究に貢献すると期待されます。

プレスリリース本文より引用

プレスリリース本文より引用

プレスリリース本文(PDF, 652KB)

関連リンク

データ公開ホームページ(専門家向け)
http://www.ir.isas.jaxa.jp/AKARI/Archive/Images/FIS_AllSkyMap/

関連機関リリース

東京大学(PDF)
http://ea.c.u-tokyo.ac.jp/astro/PressRelease/AKARI-FIS-AllSkySurvey.pdf
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部
http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/20150115175744.html
東北大学
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2015/01/press20140115-01.html
東北大学理学研究科
http://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20150115-3312.html

シリコン結晶中でレーザー光により励起される電子運動の実時間観測に成功

プレスリリース

2014年12月11日

国立大学法人筑波大学

[印刷用PDF 337KB]

研究成果のポイント

  1. 半導体中の電子が光によって励起する様子を実時間で観測することに世界で初めて成功しました。
  2. スーパーコンピュータを用いた理論解析により、電子が励起されるプロセスが量子トンネル現象により起きていることを明らかにしました。

国立大学法人筑波大学数理物質系の矢花一浩教授と大学院生の佐藤駿丞は、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン、カリフォルニア大学バークレー校、ローレンスバークレー国立研究所との共同研究により、半導体中の電子が光によって励起する様子を実時間で観測することに世界で初めて成功しました。最も基本的な半導体であるシリコンの結晶に極めて短いレーザー光を照射し、電子がバンドギャップを越えてどれくらい素早く励起するのかを、アト秒分光法(アトは10-18)を用いて観測したものです。

本研究において矢花教授らは、スーパーコンピュータを用いた理論解析を担当し、電子が励起されるプロセスが量子トンネル現象により起きていることを明らかにしました。この研究成果は2014年12月12日(日本時間)に、米科学誌『サイエンス』で公開されます。

1.背景

 半導体物質中の電子は、普段は原子に束縛されており、動いたり電流に寄与したりすることはできません。しかし、半導体に光が照射されると、一部の電子が光エネルギーを吸収し、束縛から解放されて(バンドギャップを越えて)物質中を移動できるようになります。これら自由に動くことができるキャリア電子により、半導体は導電性を持ち、電圧を加えれば電流が流れるようになるのです。この性質を利用すると、エレクトロニクスの中心素子であるトランジスタのように、光が照射されるときだけ電流が流れるスイッチとして働かせることが可能になります。

 光による導電性の変化は100年も前から知られていましたが、あまりに速く起こるため、その変化の様子を直接観測することはできませんでした。

2.研究手法と結果

 筑波大学、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン、カリフォルニア大学バークレー校、ローレンスバークレー国立研究所の研究者からなる国際研究チームは、半導体中の電子の励起過程を調べるために、カメラのフラッシュに似た瞬間的で強烈な光を使った「ストップウォッチ」技術を用いました。まず、レーザーから発生した可視光の非常に短くて強いパルス光をシリコン結晶に照射し、電子の励起を引き起こします。続いて、さらに短い数十アト秒のX線パルスを照射して、はじめのレーザーパルス光によって電子が励起する過程のスナップショットを撮影しました。

 従来、光が照射された半導体では、異なる時間スケールで起こる2つの現象があると考えられて来ました。最初に起こるのは、電子が光エネルギーを吸収して励起する過程です。この過程はあまりに速く起こるため、原子は動くことができません。本実験で、電子の励起によりシリコンのバンドギャップが、光の照射後450アト秒以下の極めて短い時間で変化することがわかりました。その後に起こるのは、電子が励起したことによって原子が再配置する過程で、これにより光エネルギーの一部が熱に変わります。本実験では、この過程が50~70フェムト秒(フェムトは10-15)の時間で起こることが観測されました。このように、2つの過程を明瞭に区別して測定することが可能となりました。

 実験では、ナノメートルの微小な世界で電子がどのように動いているのかを直接観測することができません。電子が励起されるメカニズムを理解するためには、計算機によるシミュレーションが有効です。
筑波大学数理物質系/計算科学研究センターの矢花一浩教授と大学院数理物質科学研究科博士後期課程1年の佐藤駿丞は、スーパーコンピュータを用いた第一原理計算によるシミュレーションで、レーザーパルス光により電子が励起される様子を時々刻々と調べ、実験で見られる励起プロセスの特徴を再現することに成功しました。そして、電子の励起が量子の世界で普遍的に見られる現象である量子トンネル過程で起きていることを明らかにしました。図1は、電子の密度分布が光の照射中、照射後に、どのように変化するかを計算した結果です。

 上記の実験と計算機シミュレーションにより、最も基本的な半導体であるシリコンにおいて、光の照射により極めて短い時間で電子がバンドギャップを越えて励起される様子を初めて明らかにしました。

図1 半導体に光を照射したときの電子密度分布の変化 シリコン結晶にレーザーパルス光を照射し(上)、電子密度分布の変化を追いました(下)。左は照射中、右は照射後の電子密度の変化を表しています。赤い領域は電子密度が増加したことを、青い領域は減少したことを示しています。

図1 半導体に光を照射したときの電子密度分布の変化
シリコン結晶にレーザーパルス光を照射し(上)、電子密度分布の変化を追いました(下)。左は照射中、右は照射後の電子密度の変化を表しています。赤い領域は電子密度が増加したことを、青い領域は減少したことを示しています。

3.今後の期待

 本研究の光実験技術により、これまであまりに速くて測定することができなかった固体物質中の電子の運動を直接撮影することが可能になりました。また、計算機シミュレーションの方法を用いることで、ナノメートルサイズの空間領域で起こる固体物質中の電子の運動を調べることができました。最先端の光科学と計算科学が協力することにより、物質中で起こる様々な超高速現象を解明していくことが可能になるでしょう。

掲載論文

M. Schultze, Krupa Ramasesha, C.D. Pemmaraju, S.A. Sato, D. Whitmore, A. Gandman, James S. Prell, L. J. Borja, D. Prendergast, K. Yabana, Daniel M. Neumark, and Stephen R. Leone, “Attosecond band gap dynamics in Silicon”, Science, 12/12/2014, DOI: 10.1126/science.1260311
(題目和訳:シリコンのアト秒バンドギャップ・ダイナミクス)


用語解説

※バンドギャップ

半導体や絶縁体において、電子は普段、動くことができない価電子帯にいます。ある値より大きいエネルギーを電子に与えると、動くことができる伝導帯に移動します。電子は、価電子帯と伝導帯の間のエネルギーを持つことは許されず、これらの二つの帯(バンド)の隙間をバンドギャップと呼びます。電子を価電子帯から伝導帯に移動させるために必要な最低のエネルギーを、バンドギャップ・エネルギーと呼びます。

問い合わせ先

矢花一浩(やばな・かずひろ)
筑波大学 数理物質系/計算科学研究センター 教授
TEL:029-853-4202
E-mail:yabana[at]nucl.ph.tsukuba.ac.jp

報道担当:
筑波大学計算科学研究センター広報室
TEL:029-853-6260 FAX:029-853-6260
E-mail:pr[at]ccs.tsukuba.ac.jp

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