量子物性研究部門

研究部門主任

Kazuhiro-Yabana 矢花 一浩 (筑波大学計算科学研究センター 教授) 

京都大学の原子核理論グループで大学院時代を過ごす。1990年代から、原子核物理とともに物質科学にも研究を広げ、様々な量子ダイナミクス現象を記述するシミュレーション法を発展させている。

メンバー

研究分野の概要

世の中には超電導体、絶縁体、金属など多くの異なる性質を有する物質があります。我々は、ミクロの世界の基礎方程式であるシュレディンガー方程式を、大型計算機を使って解くことにより、多様な物質の性質の解明、予言、そして新しい性質をもつ物質のデザインを行っています。

研究紹介

①分野の説明

我々の周囲に存在している物質は原子から成り立っており、原子は原子核と電子で構成されています。これらの物質は、その組成や構造により様々な性質を示し、それらの利用が今日の科学技術を支えています。本部門では、多様な物質をクーロン相互作用により結合した量子多体系と捉え、計算機を用いて量子力学的な運動方程式を解きます。そして、物質のさまざまな性質の解明や新たな機能を持つ物質の探索により、次世代の技術の基盤となる知見を得ることを目指します。

②研究トピックと成果

 

●光と物質の相互作用

光は物質の性質を精密に測定する手段を与えてきました。最近の光科学では、高強度で非常に短いパルス光を用いることにより、電子の超高速運動に対する実時間測定や、光による電子運動の操作が行われています。 我々は電子ダイナミクスに対する第一原理計算に基づく計算コードを開発し、光と物質の相互作用の解明に取り組んでいます。

 

 

●物質の表面・界面における現象とデバイス

表面・界面では、電子は物質の内部と異なった運動をします。 コンピュータなどに搭載されるデバイスでは、表面・界面での電子の振舞いがデバイスの機能を支配します。我々は、計算により表面・界面での電子の振舞いを解明し、デバイスの高性能化や新機能デバイスの開発に役立てる研究を行っています。

 

●強相関物質、トポロジカル物質

電子の相関が強い物質や、物質の形状が性質に反映するトポロジカル物質は、バンド理論では理解できない様々な性質を示します。我々はそのような物質に対し、電子状態や相転移、光応答などの計算の手法の開発、および量子情報デバイスへの応用に関わる研究を行っています。 下図は、スピン渦誘起ループ電流による2量子ビット4状態を表しています。

 

関連リンク:小泉研究室 日野・前島 <光物性理論> 研究室 つくばナノテク拠点産学独連携人材育成プログラム

(最終更新日:2017.3.14)