尾形 絵梨花(Erika OGATA)さん
理工情報生命学術院 数理物質科学研究群 物理学学位プログラム
宇宙物理理論研究室 博士後期課程1年
(内容は、2022年3月取材当時のものです。)
尾形さんは、筑波大学大学院に入学後、宇宙物理理論研究室に入り、大須賀健 教授の指導のもとで研究を続けています。
今の研究室に進んだ理由
小さい頃に映画でブラックホールを見たときには、それが本当に存在するものだとは思っていませんでした。オープンキャンパスに行ったときに、本当にブラックホールが存在するということを知り、「ブラックホールの中はどうなっているのだろう?」と疑問を持ったのがきっかけです。筑波大学の宇宙物理理論研究室にはさまざまな分野の先生が在籍しています。今は7人(※)の先生が在籍していますが、天文に限ってここまで多くの教員が在籍している大学はあまりないので、たくさんの知識を吸収できるということにも魅力を感じました。
(※ 他に観測分野の先生もいます)
どんな研究をしているの?
スーパーコンピュータを用いて、超大質量ブラックホールと呼ばれる、太陽質量のおよそ1億倍以上も質量のあるブラックホールを研究しています。超大質量ブラックホールは銀河中心に普遍的に存在していることが観測によって知られていて、銀河と大質量ブラックホールの間には強い相関関係があることが知られているので、銀河の進化を解き明かすことにつながる、ブラックホールの成長過程を研究しています。

研究をすることのここが魅力!
自分の成果が形として今後も後世に残るというところが魅力です。将来は研究者として研究を続けたいと考えているのですが、いつか自分の研究成果がこの宇宙を解き明かすための鍵となることを考えるととても魅力的な職業だなと感じます。
高校ではどんな勉強をしていたの?
はじめは、いろいろな参考書に手をつけていろいろな問題を解いていたのですが、分からなくてすぐ解答を見てしまうという経験を何度もしました。むしろ、良い参考書を何度も繰り返し解くことで、自分の中で解答を作っていけるようになることが大事なのかなと思います。
メッセージ
高校生の時の物理だと、何か式を与えられて「こうなるんだよ」という前提で授業が進んでしまって物理の楽しさが分からないこともあると思います。
でも大学に入ると、高校で習った式がどういうところで活躍するのか、応用できるのかが実感できたりします。高校で習う数学も、何のために習うのか実感できなかったものが、大学に入ってから「この宇宙を解き明かす上で重要なんだ!」ということが実感できるのは楽しいです。
高校で物理の楽しさが実感できなくても、大学に入るとすごく楽しいですよ!
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