プレスリリース

高詳細な遠赤外線全天画像データを公開 -赤外線天文衛星「あかり」の新しい観測データを研究者が利用可能に-

掲載情報:アストロアーツ(1/15)、サイエンスポータル(1/16)

プレスリリース

高詳細な遠赤外線全天画像データを公開
-赤外線天文衛星「あかり」の新しい 観測データを研究者が利用可能に-

発表のポイント

  • ◆赤外線天文衛星「あかり」が行った全天の観測データを用いて、新しい全天の遠赤外線画像を作成し、世界の研究者が利用するためのデータベースとして公開しました。
  • ◆従来の遠赤外線の全天画像と比較して解像度が4~5倍向上し、観測波長もより長い波長に広がった画像データが利用できるようになりました。
  • ◆遠赤外線は星や惑星の誕生の現場や活発な星形成活動を行っている銀河や遠方銀河を調べるために重要な波長帯です。今後、天文学のさまざまな分野での利用が期待されます。

概要

遠赤外線は、星・惑星系誕生の過程を知るために鍵となる波長帯です。星を作る素となる星間物質(星の間にあるガスやダスト)の分布を知ることができ、その内部で星が生まれる様子をくわしく調べることができるからです。

東京大学大学院総合文化研究科の土井靖生助教らのグループは、赤外線天文衛星「あかり」のデータから、全天の遠赤外線画像データを作成しました。完成したデータを、世界中の研究者が利用できるようにインターネットを通じて公開しました。 今回完成したデータは、これまで利用されてきた遠赤外線全天画像と比較して解像度を4~5倍向上させ、観測波長もより長い波長に広げています。

この画像データは、星間物質の温度や分布を正確に測定したり、星間物質から星が作られ始める様子をくわしく調べたり、星間物質の背後に埋もれた宇宙背景放射の強さの分布を正確に測定するなど、天文学の非常に広い範囲の研究に貢献すると期待されます。

プレスリリース本文より引用

プレスリリース本文より引用

プレスリリース本文(PDF, 652KB)

関連リンク

データ公開ホームページ(専門家向け)
http://www.ir.isas.jaxa.jp/AKARI/Archive/Images/FIS_AllSkyMap/

関連機関リリース

東京大学(PDF)
http://ea.c.u-tokyo.ac.jp/astro/PressRelease/AKARI-FIS-AllSkySurvey.pdf
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部
http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/20150115175744.html
東北大学
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2015/01/press20140115-01.html
東北大学理学研究科
http://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20150115-3312.html