【開催趣旨】
近年マイクロプロセッサのマルチコア・メニィコア化が進み、様々なプログラミングモデルが提案されています。OpenMPは指示行(ディレクティヴ)を 挿入するだけで手軽に「並列化」ができるため、広く使用されており、様々な解説書も出版されています。メモリへの書き込みと参照が同時に起こるような 「データ依存性(data dependency)」が生じる場合に並列化を実施するには、適切なデータの並べ替えを施す必要がありますが、このような対策はOpenMP向けの解説 書でも詳しく取り上げられることは余りありません。
本講習会では、「有限体積法から導かれる疎行列を対象としたICCG法」を題材として、科学技術計算のためのマルチコアプログラミングにおいて重要なデータ配置、reorderingなどのアルゴリズムについての講習を実施し、理解を深めるため、FX10 スーパーコンピュータシステム(Oakleaf-FX)(Fujitsu PRIMEHPC FX10)を利用した実習を行います。
OpenACCはGPUなどのアクセラレータのためのプログラミング環境として広く利用されています。OpenACCではOpenMPと同様に指示行挿 入によって容易にプログラミングが可能です。本講習会では、OpenACCとOpenMPの違いなど、OpenACCについての基礎的な講習を行い、また 同じ題材をOpenACCによって並列化した事例を紹介します。更に、筑波大学計算科学研究センターに設置されているHA-PACSベースクラスタシステムを利用した実習を行います。
本講習会の受講にあたって,並列プログラミングの知識・経験は必要ありませんが,OpenACC関連部分についてはGPUに関する基礎的な事項を理解しているとより効率的に学習することができます。GPUプログラミング全般の基礎について勉強したい方は,別途実施している「GPUプログラミング入門」を予め受講することをお勧めします。
下記の詳細ページより事前の参加登録をお申込み下さい。
日時: 2016年6月14日(火)09:30 – 17:30
2016年6月15日(水)09:30 – 17:30
会場: 東京大学情報基盤センター 4階 413遠隔会議室(地図)
共催:東京大学情報基盤センター、筑波大学計算科学研究センター、JCAHPC、PCクラスタコンソーシアム(実用アプリケーション部会)
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